オノ シゲキ   Shigeki Ono
  小野 成紀
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 脳神経外科学2
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 脳卒中外科領域の手術支援を統合する周術期画像情報管理システム(PICS)
の有用性
会議名 第39回日本脳卒中の外科学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者伊達勲, 市川智継, 徳永浩司, 小野成紀, 菱川朋人
発表年月日 2010/04/16
開催地
(都市, 国名)
盛岡
概要 【目的】近年、脳卒中外科領域において、神経内視鏡、術中画像、各種モニタリング、ナビゲー
ションなど、手術支援は多様化しており、手術中は情報を統合して効率よく活用する必要がある。
このような背景から、我々は周術期画像情報管理システム(PICS)を導入したので、その有用
性について報告する。【方法と結果】PICS は、モニターシステムと配信・記録システムから構成
される。スイッチャーを用いて、顕微鏡、神経内視鏡、術前・術中検査、各種モニタリング、ナ
ビゲーションなどの画像情報を統合し、手術室内で天井つり下げ型モニター(24 インチ)4 面、
壁面大型モニター(47 インチ)1 面に表示する。これによって、(1)術者、助手、看護師、麻酔
医が各々見やすい位置にモニタを配置し情報を共有、(2)必要な情報をすぐに切り替えて表示、
できる。情報は、ネットワーク上に配信され、手術室外でも進行状況の把握、オンデマンドでの
データの再生・編集が可能である。PICS が有用な脳卒中外科領域の手術としては、(1)suction
decompression での脳動脈瘤clipping 術で、suction 担当医とclipping 担当医が同時に違う方向
のモニタを見ながらsuction と同時にcllipping を進められ、術中ドプラー・MEP の画像も並列
してリアルタイムに観察できる、(2)顕微鏡支援で神経内視鏡を併用した脳動脈瘤clipping 術に
おいて、大きなモニターで内視鏡視野を確認しながらclipping を行える、(3)神経内視鏡での脳
内血腫除去術において、術者と助手が見やすい位置に各々のモニタを設定して手術を進められる、
などが挙げられる。【結論】PICS は手術場スタッフが情報を共有しながら安全で確実な手術を進
行するのに有用なシステムである。