ナガイ アツシ   Atsushi Nagai
  永井 敦
   所属   川崎医科大学  医学部
   職種   学長付特任教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 女性腹圧性尿失禁患者に対するTOT(経閉鎖孔式テープ)手術の初期治療成績
掲載誌名 正式名:西日本泌尿器科
略  称:西日泌尿
巻・号・頁 73(6),305-310頁
著者・共著者 福元和彦, 横山光彦, 清水真次朗, 月森翔平, 海部三香子, 原綾英, 藤井智浩, 常義政, 宮地禎幸, 永井敦
担当区分 最終著者
発行年月 2011/06
概要 【目的】フランスのDelormeが2001年に発表したTOT(経閉鎖孔式テープ)手術は、腹圧性尿失禁に対する新しい低侵襲治療として注目されている。TOT手術は従来のTVT手術に比べ膀胱誤穿刺、腸管損傷の危険性を回避できる利点があるとされている。2007年6月より川崎医科大学でもTOT手術を導入したので今回初期治療成績を報告する。【対象と方法】2007年6月から2009年3月までに川崎医科大学でTOT手術を行い3ヵ月以上経過観察が可能であった17例の女性腹圧性尿失禁患者を対象とした。年齢は37歳から87歳,中央値65歳、9例が真性腹圧性尿失禁、8例が混合性尿失禁であった。手術はTVT kitの中のTVT needleを除いたTVT tapeを用いて行った。【結果】17例中14例で尿失禁が消失した。真性腹圧性尿失禁であった9例中2例で術後de novo urgencyが出現し、一時的に抗コリン剤投与を必要とした。混合性尿失禁の8例では5例で切迫性尿失禁が改善、3例で切迫性尿失禁の残存を認めた。2例(11.8%)に大腿部痛を認めた以外には問題となる有害事象は認めなかった。導尿を必要とするような術後の排尿困難をきたした患者は認めなかった。【結論】TOT手術は安全で有効性も高い術式と考えられた。