エンドウ シュンジ   Shunji Endo
  遠藤 俊治
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 消化器外科学
   職種   准教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 消化器外科周術期における敗血症性播種性血管内凝固症候群に対するヒトリコンビナント・トロンボモジュリンの有効性の検討
掲載誌名 正式名:日本消化器外科学会雑誌
ISSNコード:03869768/13489372
掲載区分国内
出版社 (一社)日本消化器外科学会
巻・号・頁 47(12),743-754頁
著者・共著者 菅生 貴仁, 山田 晃正, 奥山 正樹, 長岡 慧, 中川 朋, 金 致完, 平岡 和也, 小西 健, 遠藤 俊治, 西嶌 準一
発行年月 2014/12
概要 目的:当科では2010年12月から播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation;以下,DICと略記)に対してヒトリコンビナント・トロンボモジュリン(recombinant human soluble thrombomodulin;以下,rTMと略記)を使用しており,消化器外科周術期に発症した腹部疾患が原因の敗血症性DICに対するrTMの有効性を検討した.対象・方法:2007年以降,周術期に腹部疾患が原因で敗血症性DICを発症した43例を対象とし,rTM群(n=23)とnon-rTM群(n=20)に分類し retrospectiveに比較検討した.結果:rTM群はほとんどの症例でrTM+AT併用療法が施行されていた.DIC scoreはrTM群がday 3で有意に改善しておりnon-rTM群と比較して早期に改善していた.Systemic inflammatory response syndrome score(SIRS score)はnon-rTM群では有意に改善しなかったが,rTM群はday 5で有意に改善していた.Sequential organ failure assessment score(SOFA score)はday 7でrTM群がnon-rTM群と比較して有意に改善していた.白血球数,CRP,T. Bilはnon-rTM群がday 0と比較して有意に高値を示していた.rTM群はICU入室期間が有意に短縮しており,発症後30日目以内の生存率において有意な改善を認めた.結語:rTMは,全身の微小循環を早期に改善させることで臓器障害の進行を抑制し,短期予後を改善する可能性があり,腹部疾患に関連した敗血症性DICに対するrTM投与は有用であると考えられた.(著者抄録)
文献番号 2015113050