ニシマツ シンイチロウ
Shinichiro Nishimatsu
西松 伸一郎 所属 川崎医科大学 医学部 一般教養 自然科学 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | Wntシグナルによる骨格筋形成の調節 |
会議名 | 第2回川崎医科大学学術集会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | 濃野勉, ◎田中伸吾, 西松伸一郎 |
発表年月日 | 2011/08/06 |
開催地 (都市, 国名) |
倉敷 |
学会抄録 | 第2回川崎医科大学学術集会 抄録集 25 |
概要 | 我々の以前の報告から,Wnt4は、ニワトリ胚で強制発現すると骨格筋が肥大化することが分かった。しかし,組換えアデノウイルスを作成し,マウス前脛骨筋で強制発現させたが,筋組織の肥大に有意な効果は見られなかった。
今回,筋芽細胞株C2C12を用いて筋分化におけるWntシグナル経路の因子の変動をreal time RT-PCRで分析すると,Wnt4のみならずWnt6, Wnt9a, Wnt10a, Sfrp2, Porcnの有意な発現上昇が見られた。これらのうち,過剰発現で筋分化の活性が顕著に見られるのはWnt4, Wnt6, Wnt9aであった。Wntシグナル経路を解析したところ,Wnt4はβ-catenin経路と拮抗することにより筋分化を促進していることがわかった。さらに抗癌剤として開発されたβ-catenin/TCF複合体形成の阻害薬FH535,キナーゼ阻害剤のK252aに筋分化促進作用があることが判明した。これらの結果は,標準および非標準のWnt経路に影響する低分子化合物は,Wnt/β-catenin経路の切り換えを介して筋分化を調節することを示唆しており,筋疾患に対する治療薬としての利用の可能性を示している。 |