ナカタ マサオ   Masao Nakata
  中田 昌男
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 呼吸器外科学
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 非小細胞肺癌oligometastasesに対する治療成績と局所治療の適応に関する検討
会議名 第55回 日本肺癌学会総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎最相晋輔, 前田愛, 湯川拓郎, 沖田理貴, 清水克彦, 中田昌男
発表年月日 2014/11/16
開催地
(都市, 国名)
京都府京都市
概要 【目的】近年,非小細胞肺癌(NSCLC)においてもoligometastasesという概念が認識されるようになり,局所療法により長期間の無増悪生存を得られる症例を経験するが,その病態や局所治療の意義は明らかではない。当院における再発NSCLCの治療および予後から,oligometastasesに対する治療成績・予後と局所治療の適応を検討する。【対象と方法】2003~2012年の当施設におけるNSCLC切除例のうち,再発/遠隔転移に対する治療(症状緩和目的の治療は除く)を行った症例で,治療および予後に関する情報が収集解析可能であった100例(男性68例,女性32例,再発時年齢42-83歳(平均72.0歳))を対象として,再発後の治療成績と予後をretrospectiveに検討する。【結果】Oligomestastases(3病変以内)は30例で,再発部位は脳10例,リンパ節7例,肺5例,骨4例,その他4例,治療は局所治療後に化学療法15例,化学療法のみ7例,局所治療のみ4例,化学療法後に遺残または再燃病変に対して局所治療4例であった。また,4病変以上の多発再発70例は全例に化学療法が施行され,そのうち3例は遺残病変に対して局所治療が施行された。再発後の1年/3年/5年生存率は,多発再発70例 77.4%/31.1%/10.0%に対して,oligometastasesでは92.7%/57.9%/37.1%と予後良好で,30例中7例が治療後15~124ヶ月経過して無増悪生存中である。多変量解析では,PS 0-1,局所治療,再発時無症状が再発後生存における独立した予後因子であった。【考察】再発NSCLCにおいては,術後スクリーニングにFDG-PETを用いるなど画像診断の進歩により無症状で診断されるようになったoligometastasesなどの局所治療を追加することにより予後の改善が期待できるsubgroupの存在が示唆される。