ハヤシ アキコ   Akiko Hayahi
  林 明子
   所属   川崎医療福祉大学  医療技術学部 診療放射線技術学科
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル CT-AECにおけるモンテカルロ・シミュレーションに基づく臓器線量の評価
会議名 第49回日本放射線技術学会秋季学術大会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎森分 良, 林 明子, 池長弘幸, 谷 忠司
発表年月日 2021/10/15
開催地
(都市, 国名)
熊本
概要 【目的】CT検査による患者の臓器線量を推定する方法としてモンテカルロ・趣味レーションが主に用いられているが、その計算値の正確性については今だ不明な点がある。そこで、我々は線量管理システムによるシミュレーンョンの臓器線量特性について、RANDOファントムに蛍光ガラス線量計を挿入し算出した実測値で評価を行った。さらにCT検査における低線量化に着目して、従来の線量と低線量についても検討した。【方法】X線CT装置はAquilion Prime SP (Canon Medical Systems) を用いた。線量管理システムRadimetrics (バイエル薬品) のシミュレーションソフトウェアの計算値と、RANDOファントム (The Phantom Laboratory) 内の各臓器位置 (23部位) に挿入された65本の蛍光ガラス線量計GD-352M (AGCテクノグラス) の実測値で評価を行った。測定条件は管電圧 120 kV、X線ビーム幅0.5×80 mm、S-FOV50 cm、最影スライス厚5mm、スキャン範囲は胸部から骨盤部までの625 mmとした。scan方式はHelical scanとし、CT-AECを用いて連続で10回撮影を行った。なお、撮影線量による違いを検討するためSDは3と16で行った。一連の測定は3回ずつ行い平均値を求めた。【結果】臓器線量は、SD 8ではシミュレーション0.33-27.42mSv、実測値0.49-48.20 mSv、平均値はそれぞれ18.82mSv、20.93 mSvであった。対して、SD16ではシミュレーシヨン0.12-10.14 mSv、 実測値0.16-20.66 mSv、平均値はそれぞれ6.96 mSv、7.48 mSvであった。実測値に対するシミュレーンョンの相対誤差は、SD8が-10.17%と下回っていたのに対して、SD 16は-4.40%であった。また、相対誤差の絶対値はSD 8の20.66%に対して、SD16は23.5%と大きくなった。【結語】シミュレーションに基づく臓器線量を実測値と比較した結果、シミュレーンョンと実測値の相対誤差は低線量の方が少なかったが、絶対値としては大きくなった。