スギヤマ ヒトシ
  杉山 斉
   所属   川崎医療短期大学  教育部 医療介護福祉学科
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 腎病理所見におけるChronicity scoreに関する検証
会議名 第67回日本腎臓学会学術総会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者大西康博, 杉山 斉, 三瀬広記, 田邊克幸, 森永裕士, 内田治仁, 和田 淳
発表年月日 2024/06/28
開催地
(都市, 国名)
横浜, 日本
概要 【目的】腎線維化はあらゆる腎疾患の最終共通経路であり、持続的かつ原疾患非依存的に進行する。Chronicity scoreはMayo Clinic/RPSのコンセンサス・レポートにて提案されており、間質線維化・尿細管萎縮に加え、全節性硬化・動脈硬化の4項目からなり、0~10点で慢性病変をスコア化するが、その検証的研究はまだ限られており、今回検討した。【方法】2019年1月から2019年12月までに腎生検を行われた当院および関連施設腎生検病理173例(IgA腎症 150例、腎硬化症 23例)について腎臓専門医2名でChronicity scoreおよびOxford分類を評価し、生検時腎機能および尿検査所見との相関を横断的に解析した。【結果】平均年齢 46.5±17.2歳、男性91例、eGFRcr 67.1±33.0 ml/min/1.73m2、eGFRcys 75.3±33.5 ml/min/1.73m2、UPCR 0.65 [0.29-1.43] g/gCr、観察総糸球体数17 [12-25]個。IgA腎症におけるeGFRcysとの相関はオックスフォード分類Cスコア r=-0.043、Tスコア r=-0.417、Chronicity score r=-0.585だった。また腎硬化症におけるeGFRcysとChronicity scoreの相関はr=-0.709だった。【考察】IgA腎症および腎硬化症いずれにおいてもChronicity scoreはeGFRcrおよびeGFRcysと最も相関がみられた。疾患非特異的な慢性変化の評価法として有用な可能性が示唆された。