ヤマネ ヒロミチ
Hiromichi Yamane
山根 弘路 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 総合内科学4 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | EGFR 遺伝子変異肺癌におけるROR1 標的治療の基礎的検討 |
会議名 | 第62回日本肺癌学会学術集会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎三宅 規子, 越智 宣昭, 中川 望, 竹山 雅美, 山根 弘路, 長崎 泰有, 岩井 美樹, 横田 悦子, 深澤 拓也, 瀧川 奈義夫 |
発表年月日 | 2021/11/27 |
開催地 (都市, 国名) |
横浜市(WEB) |
学会抄録 | 肺癌 61(6),628 2021 |
概要 | 【目的】ROR1 は正常組織での発現は乏しく肺腺癌に高発現しており,特にEGFR-チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)耐性克服の標的になりうると報告されている.今回,EGFR-TKI 耐性肺癌に対するROR1 標的治療の意義を検討した.【方法】EGFR 遺伝子変異陽性肺癌細胞株(PC-9)にゲフィチニブあるいはエルロチニブを曝露することにより得られたRPC-9,PC9-GR,およびPC-9/ER3 を用いた.siROR1 を導入し,細胞増殖抑制,コロニー形成能,アポトー
シス誘導能(フローサイトメトリー),タンパク発現(ウエスタンブロット),mRNA 発現(マイクロアレイ,RT-PCR),およびオシメルチニブとの併用効果を検討した.【結果】siROR1 を導入した4株において細胞増殖とコロニー形成は抑制され,アポトーシスは亢進し,caspase 3 とPARP は増加していたが,pEGFR,pAKT,およびpERK の変化は明らかではなかった.PC-9 へのsiROR1導入後のマイクロアレイ解析では,50% 以上抑制されたmRNAの中で,TGFβ2,AXL,CDH2,PARP1,PEG10,およびTYMSのRT-PCR を施行したところ,すべての細胞株で発現が低下して いた.siROR1 を導入したPC-9 とT790M 陽性のRPC-9 では相乗効果が認められた.【結論】EGFR-TKI 耐性のEGFR 遺伝子変異肺癌においてROR1 標的治療の可能性が示唆され,オシメルチニブ感受性のある肺癌にはさらに併用効果が期待された. |