ヤマネ ヒロミチ
Hiromichi Yamane
山根 弘路 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 総合内科学4 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 免疫チェックポイント阻害薬による多彩な有害事象を呈し, ステロイド抵抗性の血球貪食症候群に対しエトポシドが有効と考えられた1 例 |
会議名 | 第125回日本内科学会中国地方会 |
学会区分 | 地方会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎五藤 みづ帆, 田岡 征高, 武田 考平, 小坂 陽子, 河原 辰由樹, 長﨑 泰有, 越智 宣昭, 中西 秀和, 山根 弘路, 瀧川 奈義夫 |
発表年月日 | 2021/11/07 |
開催地 (都市, 国名) |
WEB開催 |
概要 | 【緒言】免疫チェックポイント阻害薬は様々な癌種で有効性が示されている.一方で特徴的な毒性に免疫関連有害事象( immunerelatedadverse events:irAE) があり, 複数の臓器からの同時発症も経験される.irAEのなかで血球貪食症候群( hemophagocyticsyndrome:HPS) は稀であり, 治療に難渋する.【症例】67 歳女性, 右上葉肺腺癌( cT4N3M1c, stage IVB, EGFR遺伝子野生型,ALK 融合遺伝子無, PD-L1 発現20%) であった.初回治療でア
テゾリズマブ+カルボプラチン+ナブパクリタキセル療法を開始し10 日目より発熱や皮疹, 意識障害が出現した.肝・膵・腎障害の他, 髄液検査で髄膜炎, 頭部MRI 検査で脳炎の所見を認めた.18 日目に血小板減少が出現し骨髄検査でHPS と確定した.重篤かつ多彩なirAE と診断し, ステロイドパルス療法を2 回行いHPS 以外のirAE は改善したが, 血小板数は5000/ μ L まで低下した.HPS へのエトポシドの有効性と増悪する肺癌に対する効果 も期待し, エトポシド+ カルボプラチン療法を施行したところ, 血小板数は速やかに回復した.【考察】ステロイド不応性のirAE のHPS は, 小児の一次性HPS のプロトコルを参考に免疫抑制剤やエトポシドの投与が行われるが, 確立された治療法はなく, 症例の集積が待たれる |