モリト マサコ
Morito Masako
森戸 雅子 所属 川崎医療福祉大学 保健看護学部 保健看護学科 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 化学療法を受ける肺がん患者の不安と支え |
会議名 | 第30回 日本がん看護学会学術集会 |
主催者 | 日本がん看護学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎太田浩子, 小野美穂, 平松貴子, 福田縁, 森戸雅子, 片岡健 |
発表年月日 | 2016/02/20 |
開催地 (都市, 国名) |
千葉県 |
学会抄録 | 日本がん看護学会誌 30(特別),204 2016 |
概要 | 【目的】化学療法を受ける肺がん患者の不安と心理的支えを明らかにする。
【方法】研究対象:肺がん患者で以下5つの条件を満たす患者:7名 (1)がんの告知がされた,(2)化学療法を受けている,(3)認知機能、精神機能に障害がない,(4)身体的に調査に支障がない,(5)ステージ:III~IV、パフォーマンスステータスが0~1の患者。 調査方法:インタビューガイドに基づいた半構成的面接法 面接内容:年齢・性別・家族・職業の有無・肺がんに気づいた時期・副作用・HHI尺度・つらさと支障の寒暖計・治療を行う時に支えになったもの・不安や辛かったこと。 調査時期:平成27年3月10日~5月25日 分析方法:逐語録を作成し、質的帰納的方法でコード化、カテゴリー化した。 倫理的配慮:書面及び口頭で倫理的配慮について説明を行った。川崎医療福祉大学及び研究実施施設の倫理委員会の承認を得ている。 【結果・考察】患者の年齢は平均66.7歳,家族:有6名・無1名,有職者4名,治療開始後経過期間は平均2年10か月であった。患者の不安は22コード,8つのカテゴリーであった。「生きる時間に限りがある」ことを感じ,「抗がん剤の効果がなくなる」こと,「再発」すること、「長期間の治療」で終わる目処が立たないこと、「副作用による生活への影響」などの不安を抱えていた。また,治療するうえでの支えは75コード,13カテゴリーがあった。毎日来て,差し入れをし,状態の悪い時そばにいる「妻の支え」や,孫の面会や声を聞くこと,食事を一緒にするなど「家族の存在を実感」でき,同じ病気を持つ「患者同士の支え」にしていた。また,丁寧な説明をし,時には世間話もできる「医師との信頼関係」,居心地のいい「看護師の配慮」などが支えとなっていた。そして、妻を一人にできないなど「果たすべき役割」や,ブランド米を作る・自分の土地を守るなどの「誇り・使命感」,昔の生活・仕事の「楽しい経験」などを心の支えとしていた。 |