オノ シゲキ   Shigeki Ono
  小野 成紀
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 脳神経外科学2
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 血栓化動脈瘤に対する血管内治療
会議名 第40回日本脳卒中の外科学会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 シンポジウム・ワークショップ パネル(その他)
発表者・共同発表者杉生憲志, 徳永浩司, 菱川朋人, 大熊佑, 伊丹尚多, 小野成紀, 伊達勲
発表年月日 2011/03/25
開催地
(都市, 国名)
京都
概要 【緒言】一般的に血栓化動脈瘤は治療が困難で,特に血管内治療の成績は不良とされている。当
科で2002 年以降に血管内治療を行った同動脈瘤16 例を対象とし、その成績を検討した。【結果】
男性11 例女性5 例、年齢は34-73(平均53.9)歳であった。症候性のものは10 例で、うち1 例が
くも膜下出血で、他の9 例は圧迫症状で発症した。動脈瘤の部位はIC-cav が2 例、ICA が1 例、
VAが9 例、BAが3 例、PCAが1 例であった。治療法としては、瘤内コイル塞栓術4 例、
internal trapping7 例、stent併用コイル塞栓術5 例であった。全例において血管撮影上満足すべ
き治療結果が得られ、症候性のものはすべて症状が軽快した。合併症として、瘤内コイル塞栓術
の1 例で遅発性の塞栓症、internal trapping の1 例で穿通枝梗塞、stent 併用コイル塞栓術で遅
発性穿通枝梗塞1 例と術後の圧迫症状の悪化1 例を認めた。これらの症例からは周術期管理、特
に抗血小板・抗凝固療法の重要性を考えさせられた。治療後の再治療は、瘤内コイル塞栓術1 例
とstent 併用コイル塞栓術1 例に施行したが、追加の塞栓術で良好な経過である。【結論】血栓化
動脈瘤に対する血管内治療の成績は不良とされてきたが、適切な症例を選べば、良好な治療結果
が期待できる。治療成績のさらなる向上のためには、徹底した周術期管理と適切な塞栓方法の選
択が重要である。