オノ シゲキ
Shigeki Ono
小野 成紀 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 脳神経外科学2 職種 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | Angioguard XPを用いた頸動脈ステント留置術(CAS)の治療成績 −GuardWire
使用期との比較− |
会議名 | 第34回日本脳卒中学会総会・第38回日本脳卒中の外科学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | 徳永浩司, 杉生憲志, 西田あゆみ, 平松匡文, 菱川朋人, 小野成紀, 伊達勲 |
発表年月日 | 2009/03/22 |
開催地 (都市, 国名) |
松江 |
概要 | 【はじめに】2008 年4 月に保険収載となったAngioguard XP を用いた頸動脈ステント留置
術(CAS) に関しては、経験を重ねる中でその長所および短所が徐々に明らかとなってきてい る。今回我々はAngioguard XP を用いたCAS 施行例(Angioguard 群) の治療成績について、 PercuSurge GuardWire を用いたCAS 期(GuardWire 群)の成績と比較も含めて検討した。【対 象および方法】2008 年10 月までにAngioguard XP を用いてCAS を行った頸動脈狭窄症患者 は53 例で、男性51 例、女性2 例、平均年齢74 歳、うち症候性は36 例(hemispheric 29 例、 retinal 7 例)、無症候性17 例であった。CAS を選択した理由は高齢17 例、高位病変14 例、対 側閉塞 9 例、頸部放射線治療後3 例、その他10 例であった。これらの治療成績をGuardWire 群85 例(症候性54 例、無症候性31 例)と比較した。【結果】全例でステント留置に成功 し、狭窄率はAngioguard 群で84%から9.5%に、GuardWire 群で84%から9.9%に改善した。 AngioGuard 群では治療後のMRI は34 例で評価可能であり、うち7 例で同側内頸動脈領域に 新鮮梗塞をみとめたが、神経学的症状を呈したものは4 例であった。30 日後にも持続する症状 悪化は2 例にみられた。GuardWire 群では虚血性合併症により30 日後の神経症状悪化を呈し た症例は無く、2 例が脳出血を生じ、うち1 例が死亡、1 例が片麻痺を残し、また他の1 例は 腹腔内出血により多臓器不全を生じて3 ヶ月後に死亡した。【結語】Angioguard を用いたCAS では今後も虚血性合併症の低減に努める必要があり、デバイスの選択やprotection 手段などに ついて適宜症例に応じた手技の工夫が必要であろう。 |