オノ シゲキ
Shigeki Ono
小野 成紀 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 脳神経外科学2 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 破裂解離性椎骨動脈瘤に対する超急性期血管内治療 |
会議名 | 第34回日本脳卒中学会総会・第38回日本脳卒中の外科学会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | 杉生憲志, 徳永浩司, 西田あゆみ, 平松匡文, 菱川朋人, 小野成紀, 伊達勲 |
発表年月日 | 2009/03/21 |
開催地 (都市, 国名) |
松江 |
概要 | 【目的】出血発症の解離性椎骨動脈瘤(VADA)に対して、血管内治療を第一選択として行っ
てきたので治療成績とテクニックについて報告する。【対象と方法】過去8 年間に60 例の破裂 VADA に対しコイル塞栓術を行った。原則として診断確定後、超急性期に全身麻酔下に解離瘤 を含めて患側椎骨動脈(VA) をコイルで塞栓(internal trapping) した。【結果】治療は48 例が24 時間以内に行われ、12 例が亜急性期に行われた。術前再破裂を24 例で認め、そのうち22 例は 発症から24 時間以内に起こった。術前H&K grade はI が10 例、II が8 例、III が20 例、IV が11 例、V が12 例であった。Mizutani 分類でtype 1 が32 例、type 2 が9 例、type 3 が4 例、 type 4 が18 例であった。58 例でinternal trapping を、1 例は瘤のみの塞栓を、1 例では健側 VA が低形成のためコイル・ステント併用治療を行った。退院時GOS はGR が36 例、MD10 例、 SD3 例、VS1 例、D11 例であり、予後不良例は以下の合併症例を除き、術前状態不良例であり、 予後不良規定因子として再出血があった。また、瘤の再発(未破裂)を1 例に認め再治療した。 合併症として術中破裂1 例、塞栓術後の再破裂1 例、完全閉塞後の延髄梗塞2 例を認めた。【考察】 VADA は発症24 時間以内の再破裂により予後を悪化させるため、可及的早期に低侵襲で根治 できる血管内治療は有用である。技術的には動脈瘤膨大部をtight にコイルで閉塞することと、 術中術後の適切な抗凝固・抗血小板療法が重要であると考えている。【結論】破裂VADA に対 し超急性期に低侵襲で行える血管内治療は有用である。 |