オノ シゲキ   Shigeki Ono
  小野 成紀
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 脳神経外科学2
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 脳血管攣縮検出のための簡易型脳内酸素飽和度監視装置INVOS の長所・短所
会議名 第25回スパズムシンポジウム
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者小野成紀, 有光帥二, 菱川朋人, 徳永浩司, 杉生憲志, 伊達勲
発表年月日 2009/03/20
開催地
(都市, 国名)
松江
概要 【目的】我々は前年の本学会において、くも膜下出血(SAH)後簡易型の脳内酸素飽和度監視
装置(INVOS)を術後頭皮上に装着することにより脳血管攣縮(CV)期における脳血流の変
化を検知することが可能であることを報告した。今回、CV 期INVOS による脳血流評価法の
長所・短所について検討した。【方法と結果】対象は発症48 時間以内にクリッピングまたはコ
イル塞栓術を施行され、術後シルビウス裂末梢部に血腫が残存した症例。Edward Lifesciences
社のINVOS 5100 をDay 4 から約2 週間程度使用した。全例とも出血早期には局所脳内飽和度
(rSO2)は80-70%と比較的高値を示し、Day4 前後から次第に低下する傾向があった。rSO2 が
60%を下回る時期に一致して症候性または血管撮影上CV を認め、慢性期において再びrSO2 は
上昇する傾向があった。CV に対する感度は非常に高いものの、局所的CV や細動脈レベルで
生じていると考えられるタイプのCV に対しては感度が低下した。【考察】INVOS は簡便で非
侵襲的な検査法であり、リアルタイムにrSO2 を測定することが可能である。本法はTCD など
に比べCV 時の経時的に変化する脳血流をモニターする上で非常に有用であるが、一部のCV
に対してはデータの解釈に注意が必要である。