オノ シゲキ   Shigeki Ono
  小野 成紀
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 脳神経外科学2
   職種   教授
言語種別 日本語
発表タイトル 頚動脈ステント留置術後におけるステント内腔体積の経時的変化
会議名 第40回日本脳卒中の外科学会(STROKE 2011)
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者伊丹尚多, 徳永浩司, 杉生憲志, 大熊佑. 菱川朋人, 小野成紀, 伊達勲
発表年月日 2011/03/24
開催地
(都市, 国名)
京都
概要 【はじめに】内頚動脈狭窄症に対する頚動脈ステント留置術において、留置された自己拡張型ス
テントは術後も時間経過とともに徐々に拡張することが報告されている。既存の報告では経時的
なステント拡張の評価はCT、血管撮影といった平面画像によるものが主であった。我々はステ
ントの立体的な拡張をより実際的に反映する指標としてステント内腔の体積を測定し、症例間の
比較を行った。【方法】2009 年1 月から2010 年3 月に当院でCASを施行した患者13 名を対象
とした。ステントは全例自己拡張型ステントを使用した。CAS 施行直後、CAS 翌日、1 週間後、
1ヶ月後に頚部の3D-CT撮影を行い、ステントの3Dモデルを作成しワークステーションを用い
てステント内腔体積の計測を行った。ステント内腔体積の変化の程度について個々の症例を比較
し、また、ステント内腔体積の増加率に影響を与える背景因子として、高血圧、糖尿病、高脂血
症といった内科的因子についても検討した。不安定プラークの評価のため、術前に全例で頸部の
MR(I MPRAGE法)を施行した。【結果】ステント内腔体積は術後経時的に増大し、ステントは
CAS術後も徐々に拡張することが確認された。ステント内腔の体積は術後1ヶ月目の時点で術直
後と比較して1.03 倍~1.55 倍(平均1.28 倍)に拡大していた。内科的因子や石灰化の有無、術後
の残存狭窄率についてはステント内腔体積の変化に対する影響は明らかではなかった。
MPRAGE 法にて高信号を示す群でステント内腔体積がより大きく増大していた。【結語】3D-CT
画像はステントの経時的拡張の評価に有用であった。不安定プラークは術後ステント拡張の関連
因子であった。