オノ シゲキ
Shigeki Ono
小野 成紀 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 脳神経外科学2 職種 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | 岡山大学における症候性脳血管攣縮への対策と現状 |
会議名 | 第38回日本脳卒中学会総会・第42回日本脳卒中の外科学会・第29回スパズム・シンポジウム |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | シンポジウム・ワークショップ パネル(その他) |
発表者・共同発表者 | ◎菱川朋人, 清水智久, 徳永浩司, 杉生憲志, 小野成紀, 伊達勲 |
発表年月日 | 2013/03/21 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
概要 | 【目的】過去10年間の岡山大学におけるくも膜下出血(SAH)への対応の特徴としては、外科治療方法の変遷、 脳血管攣縮に対する症候化後の速やかなカテーテルインターベンションの介入に集約される。これらを踏ま え過去10年間の症候性脳血管攣縮に対する当科の対策と現状をレビューする。
【方法】2003年1月から2012年10月までに当科で外科治療を行った脳動脈瘤破裂によるSAH連続88例(男性 40例、女性48例、平均65.4歳)を対象とした。2003年1月から2007年12月(前期)、2008年1月から2012 年10月(後期)に分け比較分析を行った。 【結果】前期52例(clip 34、coil 18)、後期36例(clip 8、coil 28)(P<0.0001)。70歳以上は前期 34.6%、後期 33.3%に認め、治療直前のHunt & Kosnik(H&K)gradeは前期I: 18、II: 10、III: 13、IV: 11、後期I: 7、II: 12、III: 11、IV: 6(P=0.27)。前期ではcoil群で有意にH&K gradeが高く(P=0.002)、 後期ではclip群、coil群で有意差なし(P=0.39)。予防的抗攣縮治療としてウロキナーゼによる灌流 前期 38.5%、後期11.1%(P=0.0067)。症候性脳血管攣縮は前期 34.6%、後期 19.4%(P=0.12)。対症的抗 攣縮治療として塩酸ファスジル動脈投与を前期30.8%、後期13.9%に施行(P=0.08)。退院時mRS 0-2の 割合は前期:32.7%、後期:33.3%であった(P=0.95)。脳血管攣縮がmRS 3-6に関与する割合は前期: 20%、後期:16.7%(P>0.99)であった。 【結論】当科での過去10年間のレビューではcoil塞栓術は症候性脳血管攣縮の発生頻度を抑えるが、脳血管攣 縮の予後不良例への関与は変化を認めなかった。 |