クマノ イチロウ
Ichiro Kumano
熊野 一郎 所属 川崎医療短期大学 教育部 看護学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | ウサギ小腸の粘膜上皮内の二種類のビメンチン陽性細胞 |
会議名 | 第104回日本解剖学会総会 |
学会区分 | 全国規模の学会 |
発表形式 | ポスター掲示 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | 岩月宏彦,◎須田満寿美,熊野一郎 |
発表年月日 | 1999/03/29 |
開催地 (都市, 国名) |
東京 |
学会抄録 | 解剖学雑誌 74(1),90 1999 |
概要 | ウサギ小腸の粘膜上皮ではビメンチン中間径フィラメントがパイエル板円蓋上皮内のM細胞に特異的に発現すると報告されている.本研究でビメンチンモノクローナル抗体(Vim 3B4)を用いABC法により免疫組織化学的および超微免疫組織化学的にウサギ小腸内のビメンチンを検出した結果,パイエル板のM細胞以外に,十二指腸,空腸および回腸の絨毛上皮に少数の,固有層の一次リンパ小節を被う上皮に多数のビメンチン陽性細胞が観察された.絨毛上皮のビメンチン陽性細胞は円柱細胞で,自由面にほぼ均一の長さの微絨毛を多数有すが,その長さは吸収上皮細胞に比べ短い.ビメンチンフィラメントの細胞内分布はM細胞に似て,上皮細胞間に侵入したリンパ球に接する細胞膜と核の間に密に存在する.一次リンパ小節を被う上皮のビメンチン陽性細胞は,絨毛上皮で観察されたと同様の円柱細胞の他に,様々な形態が認められたが,いずれの細胞もリンパ球に接する細胞膜と核の間にビメンチンフィラメントが密に存在する.ウサギ小腸ではパイエル板のM細胞の他に,十二指腸から回腸に至る全域の絨毛上皮や一次リンパ小節を被う上皮に,粘膜免疫系に関与する細胞が散在すると考えられる. |