クマノ イチロウ
Ichiro Kumano
熊野 一郎 所属 川崎医療短期大学 教育部 看護学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発表タイトル | マウス胎子肝細胞の形態変化―ケラチン18免疫染色による観察 |
会議名 | 日本解剖学会 第63回中国・四国支部学術集会 |
学会区分 | 地方会 |
発表形式 | 口頭 |
講演区分 | 一般 |
発表者・共同発表者 | ◎熊野一郎, 佐々木和信 |
発表年月日 | 2008/10/26 |
開催地 (都市, 国名) |
出雲 |
学会抄録 | 解剖誌 84(2),68 2009 |
概要 | マウス胚内で最大の造血組織である肝臓では,胎生11日から造血系細胞が肝原基内に集積し,13-14日に造血最盛期を迎え,15日以降,減退を始め,生後早期に完全に肝臓造血が終結する.Vassy Jらはラット肝臓の共焦点レーザー顕微鏡による解析で,肝細胞のケラチン局在が毛細胆管と関連していることを報告している(Hepatology 23:630-638,1996).本研究では胎生期および新生子マウス肝臓のパラフィン切片を用いて,ケラチン18(K18)フィラメントの局在の変化を光顕観察と共焦点レーザー顕微鏡観察を併用し,造血器官から消化腺器官へ変化する時期の肝細胞の変化を経時的に詳細に解析した.造血開始期の肝臓は造血系細胞が圧倒的に多く,造血が最盛期を迎える胎生13日では肝芽細胞は突起を伸ばし,隣接肝芽細胞と接触する.この時期のK18フィラメント束は細胞質にびまん性に分布する.肝臓造血が衰退を始め肝細胞が立方形となる胎生16-17日には,肝細胞同士は面と面で接触しはじめ,K18は細胞膜直下に局在するようになる.類洞面よりも細胞同士の接触面と毛細胆管周囲に強く局在し,細胞膜直下の分布にも明瞭な極性が出現する.さらに胆管上皮細胞でもK18は細胞頂部に局在し小葉間胆管の内腔面に緻密なフィラメント網を形成する.結果からK18は造血器官から消化腺へと変化する時期に細胞質内での分布を変化させ,その結果,毛細胆管や小葉間胆管などの胆汁の流出路の形成や形態維持に密接に関与する. |