フククラ ヨシヒコ   Yoshihiko Fukukura
  福倉 良彦
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 機能・代謝画像診断学
   職種   教授
言語種別 日本語
種別 部分執筆
表題 【マルチモダリティによるAbdominal Imaging 2016[臨床編] 日常臨床における代表的疾患の画像診断のコツ】先進技術・診断法の臨床応用の実際 肝機能のMRIによる定量評価
書名 月刊インナービジョン
版・巻・頁 31,62-63頁
出版社(株)インナービジョン
出版地
(都市, 国名)
東京
著者・共著者 米山 知秀, 福倉 良彦, 熊谷 雄一, 上村 清央, 岩永 崇, 今井 広, 吉浦 敬
発行年月 2016/04
概要 MRIの信号強度は絶対的なものではなく相対的なものであり、装置や撮像シーケンスと設定パラメータ、送信RFの不均一性、受信コイルの感度ムラ、信号の増幅度合いなどに影響される。したがって、ピクセル間の相対的なコントラスト比として表示されるMR画像からは、組織の定量的な性状を評価することは困難である。最大の実質臓器である肝臓は、再現性の高い緩和時間や脂肪および拡散など定量的評価の好対象である。また、肝臓ではさまざまな病態が特徴的な病理変化を生じ生命を脅かし、肝細胞がんのハイリスクともなりうるために、腫瘤のみならず肝実質の評価は重要である。これまでに、緩和時間(T1・T2・T2*値)の計測によるびまん性肝疾患や肝腫瘤の診断の有用性が報告されている。近年では、肝特異性MRI用造影剤として静脈内投与後、正常肝細胞に特異的に取り込まれるGd-EOB-DTPA造影剤を用いた定量的肝機能評価の有用性が報告されている。本稿では、アプリケーションとしてシーメンス社が提供している定量的評価技術を用いた、肝臓における緩和時間計測の有用性を、私見も交えながら概説する。(著者抄録)