タナカ カツヒロ   Katsuhiro Tanaka
  田中 克浩
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 乳腺甲状腺外科学
   職種   特任教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 甲状腺びまん性硬化型乳頭癌の1例
掲載誌名 正式名:内分泌外科
略  称:内分泌外科
ISSNコード:09149953
掲載区分国内
巻・号・頁 27(3),220-223頁
著者・共著者 下登志朗, 田中克浩, 齋藤亙, 太田裕介, 山本裕, 紅林淳一, 鹿股直樹, 園尾博司
担当区分 2nd著者
発行年月 2010/09
概要 22歳女性。患者は3年前から頸部違和感が出現し近医を受診、採血および超音波検査では異常が認められず経過観察されていたが、症状が改善しないこと、他院の超音波検査でび漫性硬化型乳頭癌を疑われ、穿刺吸引細胞診でclass IV乳頭癌が疑われたことから、著者らの施設へ手術目的で紹介となった。初診時、甲状腺全体は腫大して硬く、抗サイログロブリン抗体は軽度の高値を示し、頸部超音波では甲状腺はび漫性に腫大して両葉全体に微細石灰化を認めるも明らかな腫瘤形成は認められなかった。一方、左右内深頸部・鎖骨上窩には血流豊富な微細石灰化を含むリンパ節が多数みられ、再度の穿刺吸引細胞診ではclass IVであった。以上より、本症例はび漫性硬化型乳頭癌(DSV)と考えられ、甲状腺全摘術+両側頸部リンパ節郭清D3aを施行した結果、切除標本の病理組織学的所見からび漫性硬化型乳頭癌pT3N1bM0、Stage Iと診断された。以上より、若年者でび漫性甲状腺腫を来す症例ではDSVも考慮して超音波検査を施行すべきだと考えられた。
文献番号 2011027456