カワベ サトコ   Satoko Kawabe
  河邉 聡子
   所属   川崎医療福祉大学  医療技術学部 臨床栄養学科
   職種   講師
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 アブラナ科野菜中2-チオチアゾリジン-4-カルボン酸(TTCA)のキャピラリー電気泳動法による測定
掲載誌名 正式名:川崎医療福祉学会誌
ISSNコード:13415077
巻・号・頁 14(1),135-144頁
著者・共著者 楊井理恵、河邉聡子、藤井俊子
担当区分 2nd著者
発行年月 2004/06
概要 "キャピラリーゾーン電気泳動法(CZE)とミセル動電クロマトグラフ法(MEKC)を用いて,アブラナ科野菜のキャベツとブロッコリー中の2-チオチアゾリジン-4-カルボン酸(TTCA)を簡便,かつ,迅速に分析する方法について記述した.CZE用泳動溶液は15mMβ-シクロデキストリン入りの20mM四ほう酸ナトリウム溶液を,MEKC用はCZE用泳動溶液に界面活性剤として50mMのドデシル硫酸ナトリウムを加えた泳動溶液を用いた.分析条件は,以下の通りである.キャピラリーは溶融シリカ製,内径75μm × 長さ50cmのものを用い,25℃,15kVの定電圧で測定した.試料注入量は約24nLである.測定波長は273nmを用いた.TTCAは,CZEでは6.1分,MEKCでは7.1分に移行した.TTCAの検出限界はCZEとMEKCのいずれも約4μg/Lで,検量線は0.25〜10mg/Lの濃度範囲で良好な直線性を示した.本研究をアブラナ科野菜のキャベツとブロッコリー中のTTCA分析に応用した結果,CZEはキャベツとブロッコリー中のTTCAの定性法として有用であるが,MEKCではキャベツとブロッコリー中のTTCA濃度の測定値とHPLCによる測定値とがよく一致することが認められた.アブラナ科野菜中のTTCA測定法について比較すると,MEKCは,HPLCに比べて分析時間が短いこと,また,野菜からTTCAを水抽出後に適宜水で希釈した試料においても定量できるので,エーテル抽出に要する前処理が省けるなどの利点が認められた."