タナカ リョウジロウ   Ryojiro Tanaka
  田中 亮二郎
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 小児科学
   職種   特任教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 レニン・アンジオテンシン系阻害薬が主因と考えられた低ナトリウム血症の一例
掲載誌名 正式名:日本小児体液研究会誌
ISSNコード:24239739
掲載区分国内
出版社 日本小児体液研究会
巻・号・頁 17,46-49頁
著者・共著者 貝藤 裕史, 金 奏希, 稲熊 洋祐, 田中 亮二郎, 飯島 一誠
発行年月 2025/05
概要 【はじめに】低ナトリウム(Na)血症は臨床上よく経験される電解質異常だが、原因の特定にはしばしば難渋する。今回我々は、膜性腎症の治療中に低Na血症を呈し、その主因がレニン・アンジオテンシン系(RAS)阻害薬と考えられた一例を経験したため報告する。【症例】14歳男児。学校検尿で尿蛋白・尿潜血を指摘された。腎生検から二次性膜性腎症が疑われたが、原疾患の確定には至らなかった。リシノプリルを開始したが改善がなく、プレドニゾロン(PSL)の導入目的に入院となった。入院当日(Day0)からPSLを開始したところ高血圧を認め、カンデサルタンを併用した。Day15に偶発的に低張性低Na血症を認めた。飲水制限をしたが血清Na値は改善しなかった。所見を再評価すると、同時期から立ちくらみや立位による血圧低下がみられた。またDay7頃から水分出納が常にマイナスで、低Na血症発見時には入院時より体重が4.7%減少していた。RAS阻害薬と飲水制限を中止し、食塩の経口負荷を行ったところ、Day28には入院時体重に復し、血清Na値は正常化した。【考察とまとめ】高用量のステロイドは水分出納を負にすることが知られている。本症例では、PSL内服によって多尿傾向を呈し、またRAS阻害薬によってアルドステロン作用が欠乏しているところに、低塩分の病院食と低張液の摂取が続き、鉱質コルチコイド反応性低Na血症(MRHE)に類する病態を呈したものと考えられた。RAS阻害薬は小児でも低Na血症の要因となり得る。(著者抄録)
文献番号 2025235098