モリヤ タクヤ   Takuya Moriya
  森谷 卓也
   所属   川崎医科大学  医学部
   職種   学長付特任教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 耳下腺に発生したユーイング肉腫の1例
掲載誌名 正式名:岡山県臨床細胞学会誌
掲載区分国内
出版社 岡山県臨床細胞学会
巻・号・頁 42,68-72頁
著者・共著者 村本 紗良, 福屋 美奈子, 舘上 里緒菜, 菅野 豊子, 松野 岳志, 西村 広健, 伊禮 功, 森谷 卓也
発行年月 2024/12
概要 【背景】ユーイング肉腫は小児~若年成人の骨や深部軟部に好発し,遠隔転移の多い予後不良な腫瘍である.今回われわれは耳下腺に発生したユーイング肉腫を経験したので,直接塗抹法とLBC法の細胞像の違いを含め報告する.【症例】20歳代,女性,既往歴にアレルギー性鼻炎,左耳管開放症,帯状疱疹あり.4か月前に,左耳下部腫瘤を自覚し,前医を受診.手術目的で当院紹介受診となり,穿刺吸引細胞診施行後,左耳下腺全切除術施行.直接塗抹法では,小型円形核を有し,細胞質の狭い均一な腫瘍細胞が散在性または緩い結合性を示す集塊として出現していた.組織標本では,腫瘍細胞が血管の介在を伴ってみられた.細胞診標本の見直しでは,血管が目立つ箇所もみられた.特にLBC法において,血管を軸に細胞が集簇する像が明瞭であった.【結論】耳下腺においても小円形細胞主体の場合には,患者の年齢等も考慮し,小円形細胞腫瘍も視野に入れることが肝要である.LBC法では,血管周囲に腫瘍細胞が集簇する像が目立った.小円形細胞腫瘍の診断には,最終的に免疫学的検索や遺伝子検索なども必要となるため,直接塗抹法とLBC法の併用が有用である.(著者抄録)
文献番号 Z115280007<Pre 医中誌>