サヌキ フミアキ   Fumiaki Sanuki
  佐貫 史明
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 病理学
   職種   講師
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 集学的治療で奏効し長期生存が得られた膵体部癌の1例
掲載誌名 正式名:癌と化学療法
ISSNコード:03850684
掲載区分国内
出版社 (株)癌と化学療法社
巻・号・頁 49(13),1814-1816頁
著者・共著者 峯田 修明, 岡田 敏正, 佐貫 史明, 岩本 怜, 北川 集士, 木下 征也, 上野 綸, 窪田 寿子, 田中 宏典, 東田 正陽, 伊藤 嘉智, 遠藤 俊治, 吉松 和彦, 藤原 由規, 上野 富雄
発行年月 2022/12
概要 症例は57歳,男性。近医で膵体部癌と診断され,当科紹介となった。CA19-9は1,765.0U/mLと高値であった。CT・EOB-MRIで肝S4と肝S8に転移病巣を認めた。切除不能膵癌(T3N0M1,cStage IV)と診断し,gemcitabine(GEM)+nab-paclitaxel(nab-PTX)療法を行った。画像上,主病変と肝S4の病変は消失し,肝S8の病変は嚢胞変性を認めた。CA19-9は113U/mLまで改善した。CA19-9の正常化を待ってから手術する方針とし10コース行ったが正常化せず,FOLFIRINOX療法6コースとGEM+nab-PTX療法4コースを追加したが正常化しなかった。画像上根治切除可能と判断し,手術とした。術中,肝S8に嚢胞変性病変と横行結腸間膜に腹膜播種を認めた。腹水細胞診が陰性のため,腹膜播種は限局していると判断した。膵体尾部脾臓合併切除術(D2)+肝S8部分切除術+腹膜播種切除術を行った。術後52日目からGEM+nab-PTXを再開した。手術から3年の現在,再発なく,CA19-9 24.6U/mLと正常化した。今回,集学的治療が奏効し長期生存が得られた膵体部癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。(著者抄録)
文献番号 2023134418