ヨダ タケシ
Takeshi Yoda
依田 健志 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 公衆衛生学 職種 准教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 「ふりかけ」摂取がもたらすカンボジアの子どもたちの栄養素等摂取状況の変化 |
掲載誌名 | 正式名:JICHAジャーナル ISSNコード:21858462 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | 日本国際小児保健学会 |
巻・号・頁 | 9(1),29-32頁 |
著者・共著者 | 草間 かおる, 堀内 容子, 大路 紘子, 依田 健志, 久保田 光広, 楠川 歩 |
発行年月 | 2022/11 |
概要 | 目的 カンボジアの栄養問題は、栄養不足と肥満傾向の二極化している。栄養素等摂取状況では、エネルギー、カルシウム等摂取量が食事摂取基準を下回る子どもの割合が多い。このような栄養問題解消のため、国際ふりかけ協議会はカンボジア現地パートナーの Cambodia Fish Farm が養殖する淡水魚(ティラピア)に注目し、これまで廃棄されていた骨を活用した栄養価の高いカンボジア産「ふりかけ」を開発している。本研究では、このカンボジア産「ふりかけ」の認知・普及活動を行うためのパイロット調査として、「ふりかけ」摂取により得られる効果を食事調査等で評価することを目的とする。方法 カンボジア カンダール州の小学校にて、4~5年生47名の児童を対象に、2021年10月、12月および2022年2月に調査を実施した。対象児童を、介入群23名と対照群24名に分け、食物摂取頻度調査、身体計測等を行った。介入群児童には、同時期に「ふりかけ」の配布および栄養教育を行った。栄養素等摂取状況では、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、カルシウムについて、両群の経時的変化を踏まえ、主効果(ふりかけの有無)と副次効果(時間経過)、両方の交互作用、また食品群別カルシウム摂取量を解析した。結果 主効果、副次効果、交互作用ともに有意であったのはカルシウムであった。エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物については、副次効果のみ有意であった。鉄での影響は見られなかった。食品群カルシウム摂取量では、介入群において、ふりかけは1日のカルシウム摂取量の45-53%を占めていた。そのほかの食品群では増加は見られなかった。まとめ:「ふりかけ」を摂取した介入群の児童ではカルシウム摂取量が増加した。今後、カンボジア国民の栄養改善を目指すにあたって、「ふりかけ」による介入が有効な手段であることが示唆された。(著者抄録) |
文献番号 | 2023257190 |