モリヤ タクヤ   Takuya Moriya
  森谷 卓也
   所属   川崎医科大学  医学部
   職種   学長付特任教授
論文種別 症例報告
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 肝生検時のベッドサイド細胞診が有用であった甲状腺濾胞癌の1例
掲載誌名 正式名:岡山県臨床細胞学会誌
掲載区分国内
出版社 岡山県臨床細胞学会
巻・号・頁 41,28-31頁
著者・共著者 則本 和佳奈, 福屋 美奈子, 田中 誠人, 寺尾 祥江, 菅野 豊子, 佐貫 史明, 伊禮 功, 森谷 卓也
発行年月 2023/12
概要 【背景】甲状腺濾胞癌の遠隔転移は6~20%と言われており,その中で,肝への転移は非常に稀である.今回我々は,肝生検時のベッドサイド細胞診によって,甲状腺濾胞癌を推定できた症例を経験したので報告する.【症例】70歳代,女性.気管支拡張症で通院中,CT検査で肺内多発結節が経時的に増大,増加し,肝臓,左副腎,骨にも病変を指摘された.超音波検査では肝S7に転移を疑う15mmの病変があり,肝生検が施行された.同時にベッドサイドで作製した捺印細胞診標本では,肝細胞とともに,散在性出現またはロゼット様配列を呈する異型細胞がみられた.それらは,N/C比がやや高く,核は類円形で,核クロマチンは微細であった.甲状腺濾胞癌や神経内分泌腫瘍の可能性が考えられた.最終的には前者の転移であった.【結語】転移性腫瘍の的確な診断は,患者の治療法選択や予後予測の上で極めて重要である.本腫瘍の場合,細胞診でロゼット様,濾胞状などの特徴的な形態を見逃さないようスクリーニングすることが肝要と思われる.(著者抄録)
文献番号 2024096903