モリヤ タクヤ
Takuya Moriya
森谷 卓也 所属 川崎医科大学 医学部 職種 学長付特任教授 |
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論文種別 | 症例報告 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 子宮体癌に対し,結果的に4年間レボノルゲストレル徐放型子宮内システムが留置されていた症例 |
掲載誌名 | 正式名:現代産婦人科 ISSNコード:1882482X |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | 中国四国産科婦人科学会 |
巻・号・頁 | 71(1),7-11頁 |
著者・共著者 | 森本 裕美子, 太田 啓明, 佐野 力哉, 鈴木 聡一郎, 森谷 卓也, 塩田 充 |
発行年月 | 2022/12 |
概要 | 妊孕性温存を考慮する場合,子宮内膜に限局した類内膜癌Grade1(G1)に対する黄体ホルモン療法は日本婦人科腫瘍学会のガイドラインでグレードC1であり,使用に当たってはその有用性及びリスクを症例ごとに検討する必要がある。また,使用薬剤・投与量・投与期間に関してもコンセンサスがない。レボノルゲストレル徐放型子宮内システム(Levonorgestrel-releasing intrauterine system;LNG-IUS)についても同様であり,早期子宮体癌への長期使用による安全性や治療成績は不明である。今回,LNG-IUS挿入中に類内膜癌G1と診断されたが,音信不通のため,結果的に4年間LNG-IUSを留置されていた症例を報告する。症例は30歳代未産婦,主訴は子宮腺筋症による過多月経でLNG-IUSを挿入した。持続出血のためLNG-IUS挿入3ヵ月後に施行した内膜組織診で類内膜癌G1であったが,その後連絡が取れず4年間未受診であった。再来時の内膜組織診では悪性所見は認めず,MRI検査でも子宮体癌を疑う所見はなかった。しかし,挙児希望がなく,子宮腺筋症があることから,手術目的で当院を紹介となり,子宮全摘術を行った。術後病理では類内膜癌G1で筋層浸潤や脈管侵襲はなく,病巣は子宮内膜に限局していた。今回われわれは子宮体癌と診断された後,4年間LNG-IUSを留置したまま経過し,その後,手術により子宮体癌類内膜癌G1 Stage IAと診断した症例を経験した。(著者抄録) |
文献番号 | 2023085906 |