ミウラ キヨシ
Kiyoshi Miura
三浦 紀称嗣 所属 川崎医療福祉大学 医療技術学部 臨床栄養学科 職種 助教 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 13C呼気分析法を応用した線虫Caenorhabditis elegansの短鎖脂肪酸代謝能の測定 |
掲載誌名 | 正式名:川崎医療福祉学会誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 32(1),91-98頁 |
著者・共著者 | 三浦紀称嗣, 宮田富弘 |
担当区分 | 筆頭著者,責任著者 |
発行年月 | 2022/05 |
概要 | 本研究では,短鎖脂肪酸であるプロピオン酸(Propionate:PA)の13C 同位体([13C]PA)を投与した線虫Caenorhabditis elegans(C. elegans)に13C 呼気分析法を応用することで,C. elegans における PA の代謝能を測定する13CO2ガス分析法を開発した.線虫に [13C]PA を投与し,自作の13CO2ガス分析装置に線虫を移して培養した後に装置内の空気を回収し13CO2/12CO2比を測定した.装置から回収された空気からは13CO2の出現が確認された.また,PA を投与した線虫において PA 代謝関連遺伝子acdh-1の発現が有意に増加した.これらの結果から,13CO2ガス分析で確認された13CO2の出現は,投与した [13C]PA を線虫が摂取し,消化管での吸収,代謝を経て空気中に排出された CO2の濃度を反映していると考えられる.したがって,ヒトと類似した PA 代謝経路を有するC. elegans の PA 代謝能について,13CO2ガス分析法を用いることで比較的簡便に非侵襲的かつ定量的に測定が可能であることが示唆された.本研究で開発した13CO2ガス分析法は,短鎖脂肪酸研究において有用な分析ツールの一つになると考えられる. |