ヤマダ ジュンコ
山田 順子 所属 川崎医療短期大学 教育部 医療介護福祉学科 職種 教授 |
|
論文種別 | 総説 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 介護福祉士養成過程における「医療的ケア」教育の試み:介護福祉士の専門性の意識付けと実地研修の実施に向けて |
掲載誌名 | 正式名:川崎医会誌一般教 ISSNコード:03850234 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 47(1),59-70頁 |
著者・共著者 | 塩見里紗、山田順子、居村貴子、熊谷佳余子、常国良美、名木田恵理子 |
担当区分 | 2nd著者 |
発行年月 | 2021/03 |
概要 | 介護福祉士が喀痰吸引や経管栄養等の医療的処置(「医療的ケア」と呼ぶ)を行うことが一定の条件のもとで可能となったことを受け,平成24(2012)年,介護福祉士養成校のカリキュラムに,履修要件として「医療的ケア」科目が導入されることになった。介護福祉士養成校は,「医療的ケア」を「日常生活を継続するための支援行為」であり介護福祉士の専門性を特徴づけるものとして導入を進め,教育手法等について試行錯誤を繰り返している。これまで養成校の課題となっているのは,介護福祉士の専門性を生かして「医療的ケア」を行うことの意義・意識づけを強化する教育と,養成課程における実地研修の実施である。特に,実地研修は卒業後就労するなかで受講することも認められていることから,多くの養成校において未実施状態であることが課題となっている。
川崎医療短期大学医療介護福祉科では,平成26(2014)年から「医療的ケア」の講義を開始し,令和3(2021)年には従来の2年制教育から3年制教育へと移行して,養成課程のなかで実地研修を実施することとなった。そのなかでカリキュラムを再編成し,介護福祉士の専門性への意識づけの強化,基本研修から実地研修への「橋渡し教育」の導入,実地研修先との連携に重点的に取り組んでいる。「橋渡し」科目においては,介護福祉士による医療的ケアに対する理解を深め,コミュニケーション能力を育成し,介護技術の修得を確認することを目指す。実地研修先との連携では,実習の効果を高めるため実習指導者連絡会や本学教員による実習巡回において現場の指導看護師との連携を深める。さらに,これらの取組を検証し教育の質の保証に努めていくため,「医療的ケア」に特化した PDCA サイクル体制を構築した。 |