エンドウ シュンジ   Shunji Endo
  遠藤 俊治
   所属   川崎医科大学  医学部 臨床医学 消化器外科学
   職種   准教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 【創閉鎖法の進歩】開腹上部消化管手術における術後非感染性創合併症の発生に影響する因子の検討 真皮縫合vs.ステープラー比較第3相試験の層別解析
掲載誌名 正式名:日本外科感染症学会雑誌
ISSNコード:13495755/24340103
掲載区分国内
出版社 (一社)日本外科感染症学会
巻・号・頁 12(3),169-174頁
著者・共著者 藤田 淳也, 遠藤 俊治, 田村 茂行, 山崎 誠, 辻仲 利政, 伊藤 壽記, 森 正樹, 土岐 祐一郎
発行年月 2015/06
概要 われわれは、消化管外科開腹手術の閉創においてスキンステープラーと真皮縫合を無作為割り付けし、術後創合併症の発生頻度を比較する多施設共同Randomized Controlled Trial(以下、RCT)を行った。今回は本試験のサブセット解析として、上部消化管手術における非感染性創合併症の発生に影響を及ぼす因子を検討した。対象および方法:2009年6月から2012年2月までの間に本RCTに登録された1,080症例のうちの上部消化管手術789症例を対象とした。術式は幽門側胃切除術402、胃全摘術289、噴門側胃切除術35、胃部分切除術37、その他26である。術後30日以内に発生した非感染性創合併症をエンドポイントとし、性別、年齢、創閉鎖法、術式、皮下脂肪厚、ASAスコア、手術時間、出血量、創縁ドレープ使用の有無、腹腔ドレーンの有無、予防的抗菌薬投与日数、術前抗凝固療法の有無を変数として単変量および多変量解析を行った。結果:789例中68例に創合併症が発生した(SSI43例、非感染性創合併症25例)。非感染性創合併症の発生に有意に影響した因子は創閉鎖法(真皮縫合1.6%、ステープラー4.6%、RR:0.336、95%CI:0.133-0.851、p=0.022)および腹腔ドレーンの有無(あり2.1%、なし8.6%、RR:0.230、95%CI:0.102-0.519、p=0.0004)で、両者は多変量解析でも独立した因子と判定された。結語:開腹上部消化管手術において、非感染性創合併症の防止にはステープラーよりも真皮縫合が有用であると考えられた。(著者抄録)
文献番号 2015321668