キムラ トモミ
Tomomi Kimura
木村 知己 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 形成外科学 職種 講師 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 破損を認めないtextured typeのシリコンバッグにより異物肉芽腫を発症した1例 |
掲載誌名 | 正式名:三豊総合病院雑誌 |
巻・号・頁 | 32,76-79頁 |
著者・共著者 | 木村 知己, 太田 茂男 |
担当区分 | 筆頭著者 |
発行年月 | 2012/03 |
概要 | 33歳女。約5年前に美容外科で両側腋窩より大胸筋下にシリコンバッグを挿入されたが、左乳房内下方に膿瘍が出現し、切開排膿後も創閉鎖しなかった。同部に10×8mm大の潰瘍を認め、ゾンデが頭側約4cmまで挿入された。超音波でシリコンバッグの破損所見はなかったが、微細な破損によりジェルが漏出して異物反応を起こしたと考え、摘出術を計画した。患者の都合で1ヵ月半後に手術を予定し、その間ベタメタゾン吉草酸エステルゲンタマイシン硫酸塩を処方した。1ヵ月後には創部が縮小したが、希望により予定通り手術となった。大胸筋を切離したところ、被膜に不良肉芽様組織が付着しており、切開で無色粘液調の滲出液が漏出した。シリコンバッグ摘出後、ガーゼで被膜内を拭き取り、洗浄して創閉鎖した。不良肉芽様組織の細菌培養検査は陰性で、シリコンバッグに破損は認めなかった。術後6ヵ月経過し、創部の発赤は軽度残存しているが再発はない。 |