オノ シゲキ
Shigeki Ono
小野 成紀 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 脳神経外科学2 職種 教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 網膜中心動脈閉塞症に対する局所線溶療法─症例報告─ |
掲載誌名 | 正式名:脳神経外科 ISSNコード:03012603/18821251 |
巻・号・頁 | 33(6),619-623頁 |
著者・共著者 | 田川雅彦, 杉生憲志, 徳永浩司, 佐々原渉, 渡邊恭一, 為佐信雄, 小野成紀, 他 |
発行年月 | 2005/06 |
概要 | 79歳男.患者は左眼視力の急激な低下を主訴とした.5年前には網膜中心動脈閉塞症(CRAO)により右眼失明の既往があった.頭部CTでは皮質下や基底核に左側優位の脳梗塞の散在を認め,脳血管撮影では左内頸動脈起始部にulcerationを伴う高度狭窄病変を認めた.左眼動脈は起始部から描出良好であり,retinal brushも十分に認められた.Local intraarterial fibrinolysisを施行し,Urokinase 6万単位を2回動注したところで視力の回復を認め,手術を終了した.術翌日には左眼視力は0.3に上昇し,眼底所見で血流改善も認められた.術約1ヵ月後の頸部エコー上では,左内頸動脈起始部にmixed plaque,ulcerationを伴う約95%の狭窄病変が認められた.以上,今回のCRAOの原因が左内頸動脈狭窄からの塞栓の可能性があり,左大脳半球にminor strokeの既往があること等から,頸動脈血栓内膜剥離術ではなく,carotid artery stentigを選択し,術後は良好な拡張を認めた.合併症は認めず,視力を含め経過良好である |