オノ シゲキ
Shigeki Ono
小野 成紀 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 脳神経外科学2 職種 教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 微小血管減圧術後、遅発性に聴力障害を呈した片側顔面痙攣の2例 |
掲載誌名 | 正式名:Neurological Surgery ISSNコード:03012603 |
巻・号・頁 | 34(10),1045-1049頁 |
著者・共著者 | 小野田惠介, 小野成紀, 三好康之, 徳永浩司, 伊達勲 |
発行年月 | 2006/10 |
概要 | 術前は問題なく経過し、術後1週間を経過してから突然の難聴が出現し、保存的治療により2ヵ月で回復を示した片側顔面痙攣を2例経験した。症例1は59歳の女性で、左片側顔面痙攣に対するボツリヌス治療が奏効せず、手術希望にて入院となった。左顔面神経のposterior inferior cerebellar arteryによる圧迫が原因と考えられ、右側臥位にて通常の手術を行い、閉頭時のABRは正常であった。術直後から顔面痙攣は消失し、術後経過は順調であったが、術1週間後に誘引なく左難聴・耳鳴、めまいが出現した。ステロイドを投与したが改善せず、3週間後に軽度の改善を認めたが、6週間後に著明な改善が認められ、9週後には日常生活に支障はなくなった。症例2は39歳の男性で、1年前から右片側痙攣にて加療を受けるも改善しないため手術療法を行った。閉頭時にABRはやはり正常であったが、術後1週間で誘引なく右難聴、耳鳴が出現し、耳鼻咽喉科にて神経性難聴であることが確認された。ステロイドを3日間投与したが4週間後に軽度の改善を認めるに留まった。しかし、6週間後に急速な改善を認め、9週後には電話の使用も可能になった。原因として内耳動脈の血管痙攣、塞栓症が考えられ、術後1週間の経過後に感音性難聴が出現することがあることを念頭に置いた注意深い観察が必要であると思われた。 |