オノ シゲキ
Shigeki Ono
小野 成紀 所属 川崎医科大学 医学部 臨床医学 脳神経外科学2 職種 教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | 【脳血管障害の最先端】ヒトくも膜下出血後攣縮血管での炎症反応の役割 iNOS,NF-kappaB,IKKの発現について |
掲載誌名 | 正式名:脳卒中の外科 略 称:脳卒中の外 ISSNコード:09145508/18804683 |
巻・号・頁 | 32(5),315-319頁 |
著者・共著者 | 小野成紀, 西尾晋作, 徳永浩司, 杉生憲志, 伊達勲 |
発行年月 | 2004/09 |
概要 | Abstract:74歳男.前交通動脈瘤破裂によるくも膜下出血(SAH)に対し,血管内手術によるコイル塞栓術を行った.術後8日に再破裂し深昏睡となり,血管造影所見で右中および右前大脳動脈起始部にmild-moderateな脳血管攣縮を認めた.再コイルを行ったが,術後11日で死亡した.剖検では,H-E染色にて右前大脳動脈に内弾性板の著明な襞状化・血管径の狭小を認め,血管内部に器質化血栓様の沈着・内外に多数の白血球浸潤を認めた.iNOS免疫染色は攣縮血管壁外層で強く発現した.IKK染色は攣縮血管で平滑筋層を含む外膜側でより強く発現し,炎症細胞周辺の血管内器質化組織で強い陽性を示した.NF-kappaB染色は脳底動脈と同様の所見であった.他のSAH患者15名の検討では,症候性脳血管攣縮を来したのは7例で脳脊髄液中のiNOS蛋白の最高濃度が高かった.以上より,iNOS蛋白,NF-kappaB,IKKを介する炎症反応はヒト脳血管攣縮に関与し,iNOS発現が攣縮の増悪の一因であることを示唆した |