ヤスヤマ コウジ
Kouji Yasuyama
泰山 浩司 所属 川崎医療福祉大学 リハビリテーション学部 言語聴覚療法学科 職種 特任教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | ベンケイガニにおける視神経束切断の脱皮抑制効果 |
掲載誌名 | 正式名:川崎医学会誌 一般教養篇 ISSNコード:03865398 |
巻・号・頁 | 8,49-58頁 |
著者・共著者 | 泰山浩司, 佐藤國康, 松本邦夫 |
担当区分 | 筆頭著者 |
発行年月 | 1982/12 |
概要 | カニの脱皮誘発には、自切による多脚の除去が有効な刺激である。本実験ではベンケイガニを材料として、脱皮誘発刺激である多脚(5または10脚)除去の前あるいは後に視神経束を切断し、視神経束の切断が多脚除去後形成された再生芽の成長および脱皮におよぼす影響を調べた。
多脚除去に先だち、両側の視神経束を切断したカニでは、多脚除去後再生芽はR値が9から13までは成長するが、その後の成長は停止し脱皮はみられなかった。多脚除去したカニで、再生芽のR値が低い時期(R=10-15)に両側の視神経束を切断すると、切断後再生芽の成長は止まり脱皮はみられなかった。しかし多脚除去後、再生芽の成長が進んだ時期(R=25-27)に視神経束を切断すると、切断後も再生芽は成長しやがてカニは脱皮した。これらの結果から、多脚除去に先行した両側の視神経束の切断は、多脚除去による脱皮誘発効果を打ち消すこと、また多脚除去後再生芽が短い時期(R=10-15)での視神経束切断は、再生芽の成長を停止し多脚除去による脱皮誘発の効果を打ち消すが、再生芽の成長が進んだ時期(R≧25)での切断は、脱皮誘発の効果を打ち消しえないことが明らかとなった。 |