ハヤシ チカコ
  林 千加子
   所属   川崎医療短期大学  教育部 看護学科
   職種   教授
論文種別 原著
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 医療事故当事者(看護職者)の安全学習尺度の開発(査読付)
掲載誌名 正式名:医療の質・安全学会誌
略  称:JJQSH
ISSNコード:18813658
巻・号・頁 5(3),201-212頁
著者・共著者 林 千加子, 鈴木 千絵子, 山本 奈奈, 横手 芳惠
担当区分 筆頭著者
発行年月 2010/07
概要 Abstract:目的:本研究の目的は,医療事故当事者の経験から獲得された安全学習を評価する尺度を開発し,その信頼性・妥当性を検証することである.方法:調査は,医療事故当事者の安全学習として作成した57項目からなる質問調査票を用い,5段階リカート法で評価した.参加者は,承諾が得られた中国・四国・近畿圏の22施設に就業する看護職者801名で,そのうち医療事故の経験があり全項目回答のあった370(有効回答率46.2%)を分析対象とした.分析には,項目分析により選別後,最尤法-プロマックス回転による因子分析を行い,クロンバックα係数で尺度の信頼性を,また構造方程式モデリングにおいて適合度を確認した.結果:最尤法-プロマックス回転による探索的因子分析では6因子22項目が抽出された.その6因子をそれぞれ「事故防止スキルの獲得」「看護判断力の獲得」「安全態度の学習」「自己モニタリングの習得」「組織安全の学習」「看護価値の獲得」と命名した.尺度のクロンバックα信頼性係数は,尺度全体が.916,下位尺度が.709~.816の範囲であった.さらに,構造方程式モデリングにおいて,6因子22項目の2次因子モデル(適合度指数GFI=.911,AGFI=.863,CFI=.890,RMSEA=.063)を確認した.結論:6因子22項目からなる安全学習尺度は信頼性,妥当性を確保しており,看護職者の医療事故当事者経験による安全学習を測定しうることが示唆された.
文献番号 2010346418