ハヤシ ヤスコ   Kobayashi Yasuko
  林 泰子
   所属   川崎医療福祉大学  リハビリテーション学部 視能療法学科
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 結膜アミロイドーシスに対し外科的切除が奏効した1例
会議名 角膜カンファランス2015
主催者 高知大学医学部 眼科学講座
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎小林泰子, 近間泰一郎, 井之川宗右, 戸田良太郎, 出口香穂里, 木内良明
発表年月日 2015/02/11
開催地
(都市, 国名)
高知県高知市
概要 目的:結膜腫瘍が疑われた結膜アミロイドーシスを経験したので報告する。
症例:87歳女性。2013年に近医で両眼の白内障手術を実施し、その頃から両眼の鼻側結膜に結膜弛緩症を指摘されていた。翌年4月に両眼の鼻側結膜に違和感を生じて近医を受診した。アレルギー性結膜炎の診断でステロイド点眼により加療されたが軽快せず、右眼結膜に乳頭状の形態変化が生じたため当科を紹介され受診した。初診時、両眼の鼻側には結膜弛緩症があり、特に右眼は角膜輪部12時から6時方向の広範囲にわたって血管新生を伴わない結膜の肥厚と浮腫が存在していた。7月に右眼結膜の一部を切除して生検を行った結果、腫瘍性病変やリンパ管拡張はなく悪性所見もなかった。追加検査でCongo red染色陽性、偏光顕微鏡下で緑色偏光を示す沈着物が確認されたことから、アミロイドーシスと診断された。右眼の腫瘍は広範囲に存在していたため、翌月残存腫瘍を追加切除した。切除後、違和感は軽快した。全身疾患は高血圧以外特に指摘されていない。
結論:本症例は、病理組織所見からアミロイドに特有の染色変化を示し、全身検査でアミロイドに起因する疾患がなかったことから、限局性の結膜アミロイドーシスと診断した。