ハヤシ ヤスコ   Kobayashi Yasuko
  林 泰子
   所属   川崎医療福祉大学  リハビリテーション学部 視能療法学科
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 多発性骨髄腫に合併した角膜混濁のレーザー生体共焦点顕微鏡による観察
会議名 角膜カンファランス2013
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎門廣祐子, 近間泰一郎, 小林泰子, 戸田良太郎, 出口香穂里, 木内良明
発表年月日 2013/02/15
開催地
(都市, 国名)
和歌山県, 日本
概要 【目的】
多発性骨髄腫の比較的稀な合併症として角膜混濁がある。角膜混濁の原因は、病理組織学的検討により免疫グロブリンの角膜全層またはその一部への沈着であると報告されている。今回、レーザー生体共焦点顕微鏡(HRTIII-RCM,Heidelberg Retina Tomograph III-Rostock Cornea Module)を用いて本症における特徴的所見を観察したので報告する。
【症例】
55歳男性。角膜混濁およびぶどう膜炎の精査目的で、2012年6月に近医眼科より当科紹介となった。2009年から当院血液内科にて多発性骨髄腫を加療中である。視力は右(1.5)、左(1.5)。内皮細胞数は正常であった。細隙灯顕微鏡では、両眼性にびまん性角膜混濁を認め、角膜上皮から実質中層に局在していた。HRTIII-RCMでは、角膜最表層から実質中層にかけて高輝度な針状の結晶様沈着物が見られ、最表層に近い部位では、実質層と比較し結晶様沈着物の密度は高く、細長く観察された。また、実質細胞は実質全層において高輝度に観察された。
【結論】
多発性骨髄腫における角膜混濁をHRTIII-RCMで観察すると、針状の結晶様沈着物が角膜最表層から実質中層にかけて観察され、その形態が深さによって異なることが明らかとなった。また、実質深層では針状混濁は見られないものの実質細胞内への沈着が示唆された。