ハヤシ ヤスコ   Kobayashi Yasuko
  林 泰子
   所属   川崎医療福祉大学  リハビリテーション学部 視能療法学科
   職種   講師
言語種別 日本語
発表タイトル 扁平角膜の生体共焦点顕微鏡による角膜所見
会議名 角膜カンファランス2013
学会区分 全国規模の学会
発表形式 ポスター掲示
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎小林泰子, 門廣祐子, 金岡智里, 近間泰一郎, 木内良明
発表年月日 2013/02/15
開催地
(都市, 国名)
和歌山県, 日本
概要 【緒言】
扁平角膜は、角膜が平坦で角膜屈折力も弱く小角膜を伴うが、その形態学的所見の報告が少ない。今回我々は、扁平角膜の成人例を経験し生体共焦点顕微鏡による断層像を得たので報告する。
【症例】
46歳の男性。両眼の角膜全周に結膜血管組織が侵入していたが上皮障害は見られなかった。角膜横径は両眼10mmであった。実質から内皮の中央部に薄い混濁を認めたが、眼底の透見は可能であった。視力は右0.2(0. 5×S+9.50D=C-4.00D Ax180°) 左0.3(1.0×S+8.00D)、角膜屈折力の平均は右32.2D 左28.0D、眼軸長は右23.21mm 左23.74mmであった。前眼部OCTでは瞳孔領に一致する角膜後面の平坦化と高輝度な所見を認めた。生体共焦点顕微鏡では、上皮層には異常はなく正常な上皮下神経叢が観察された。また、POVも輪部で確認された。実質中層からは細胞の輝度が高くなり、内皮の一部に隆起状の変性を認めた。
【結論】
本症例は上皮に異常所見がなく、実質中層から内皮に高輝度な所見と変性がみられた。炎症がない実質層の高輝度な所見は、おそらく発生過程の異常をとらえているものと考えた。実質の混濁や内皮の変性は、扁平角膜の特異的変化であるかは不明であるが、病態解明の一助として生体共焦点顕微鏡によりとらえることができた。