ゴタンダ タツヒロ   Tatsuhiro Gotanda
  五反田 龍宏
   所属   川崎医療福祉大学  医療技術学部 診療放射線技術学科
   職種   准教授
言語種別 日本語
発表タイトル 放射線防護メガネの散乱線入射方向による遮蔽要因の検討
会議名 第79回日本放射線技術学会総会学術大会
学会区分 全国規模の学会
発表形式 口頭
講演区分 一般
発表者・共同発表者◎今井信也,山畑飛鳥,川路康之,五反田龍宏,赤川拓也,矢竹秀稔
発表年月日 2023/04/16
国名 日本
開催地
(都市, 国名)
横浜
開催期間 2023/04/13~2023/04/16
概要 【目的】水晶体への被ばく低減には放射線防護メガネが有用であるが、レンズの鉛当量や形状などが異なるため、散乱線防護率もそれぞれ異なる。先行研究ではメガネのレンズと顔との隙間は鉛当量以上に散乱線防護率に影響することが報告されている。特にレンズと顔との隙間による散乱線の入射面積は術者の顔の向きによっても変化するため、メガネの形状によって散乱線防護率が変化すると考えられる。本研究の目的は、鉛当量やレンズの面積および形状の異なる放射線防護メガネにおいて術者の顔の向きの変化による散乱線防護率を測定することで水晶体線量の低減に効果的な要因を検証することとした。【方法】本研究では、術者の水晶体への被ばくが多いとされるオーバーチューブ型X線TV装置を用いたERCPを検査モデルとした。模擬術者の顔の角度を寝台に対して左45°、垂直、右45°に変化させて模擬患者に10分間のX線透視を行い、それぞれの水晶体等価線量を測定した。模擬患者にはCT撮影用全身ファントム、模擬術者には頭部CTファントムを使用し、水晶体線量計は千代田テクノル社のDOSIRISを使用した。放射線防護メガネは鉛当量が0.07~0.75 mmPbの範囲で3種類選択し、各鉛当量においてレンズ面積及び形状の異なるメガネを選択して合計9種類のメガネで測定を行った。【結果】 水晶体等価線量は、術者の顔の向きが垂直と右45°の場合でレンズの鉛当量や顔との隙間面積との間で強い相関が認められた。また、左45°の場合ではレンズ面積との間に弱い相関が認められ、高鉛当量のメガネで散乱線防護率が低下し、低鉛当量のメガネで増加する傾向がみられた。【結論】 レンズ形状の異なる放射線防護メガネでは、術者の顔の向きによってそれぞれ散乱線防護率が変化したため、レンズの鉛当量のみならず、レンズ形状やレンズと顔との隙間の影響を考慮して、今後改良していく必要がある。