ナンバ トモコ
Nanba Tomoko
難波 知子 所属 川崎医療福祉大学 医療技術学部 健康体育学科 職種 教授 |
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論文種別 | 原著 |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 学校健康診断前保健調査票による胸郭異常スクリーニングの現状と課題解決モデルの提案 |
掲載誌名 | 正式名:小児保健研究 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 78(5),437-444頁 |
著者・共著者 | 難波知子, 中新美保子, 沖西紀代子, 小野寺昇 |
担当区分 | 筆頭著者 |
発行年月 | 2019/09 |
概要 | 本研究の目的は,学校健康診断(以降,学校健診)前に実施する保健調査票による胸郭異常スクリーニングの現状と課題を明らかにし,解決に向けた具体的な方法を提案することである.2016(平成28)年6月,全国主要都市125か所の教育委員会の学校保健担当者を対象に,質問紙調査を実施した.回答数は70か所(回答率56.0%)であった.その結果,保健調査票による「胸郭異常」のスクリーニングを行っている市町村は1割に満たない現状が明らかとなった.回答者の保健調査票等における「胸郭異常」の項目立てに対する必要性の認識は低く,教育委員会によって胸郭検診に対する考えには大きな相違のあることが明らかになった.「胸囲測定」は1994(平成6)年度より検診必須項目から外れており,胸郭の疾病異常の発見は胸部視診に限定されたが,その実施は必ずしも十分ではない現状がある.スクリーニングの精度を高めるためには,学校健診前までに実施する家庭での胸部観察が不可欠と考え,胸郭異常の項目を加えた保健調査票と異常を発見する観察項目を考案した.これらのモデルを,学校保健政策をけん引する国及び県・市町村教育委員会や学校医師会に提示して活用に結び付けることにより,胸郭異常にも着目した学校健診の実施に寄与できるものと考える. |